正しいのに、通らない
戦略は正しい。
市場分析も、競争優位も、論理も通っている。
それでも、 通らない。 動かない。 進まない。
なぜか。
合意が設計されていないからです。
戦略はロジック。合意は感情。
戦略は、 論理で作られます。
しかし実行は、 人がやる。
人は論理だけでは動きません。
・不安
・負荷
・立場
・評価
これらが絡みます。
戦略だけ整えても、 人の納得がなければ動かない。
合意設計とは何か
合意設計とは、
「誰が、どの順番で、どのレベルまで納得すれば動くか」
をあらかじめ考えることです。
・最初に話すべきキーパーソンは誰か
・どの懸念が最も大きいか
・どこまで合意が取れれば前進できるか
戦略より先に、 地ならしをする。
これが合意設計です。
合意なき戦略の末路
合意を設計しないと、 こうなります。
・会議で正論が飛び交う
・一部が沈黙する
・そのまま保留になる
そして裏で、
「負担が増える」 「現実的じゃない」 「やりたくない」
という声が広がる。
戦略は、 静かに止まります。
合意設計がうまい人の特徴
① 反対意見を先に聞く
提案前に、 反対しそうな人に話す。
懸念を吸い上げる。
敵を作らない。
② 全員合意を目指さない
全員の100%賛成は不要。
・キーパーソンの了承
・強い反対が出ない状態
ここまで持っていければ十分。
③ 負荷を明確にする
「やればいい」ではなく、
・どの業務が減るか
・何が増えるか
・どこが支援するか
負担の見取り図を描く。
これがあるだけで、 反発は半減します。
戦略家と合意設計者の違い
戦略家は、 正しさを磨きます。
合意設計者は、 通り道を作ります。
正しい戦略でも、 通り道がなければ進まない。
逆に、 通り道があれば、 多少粗くても進む。
組織で重要なのは、 後者です。
合意は「説得」ではない
多くの人が誤解します。
合意=説得ではありません。
説得は、 自分の正しさを通すこと。
合意は、 相手の前提を理解し、 着地点を作ること。
ここを間違えると、 力で押す戦略になります。
まとめ:戦略の前に、土台を作れ
戦略は設計図。
合意は地盤。
地盤が弱ければ、 どんな設計図も崩れる。
強い人は、
・先に話し
・懸念を聞き
・順番を決め
・小さく通す
そして戦略を動かす。
戦略より先に必要なのは、 正しさではない。
動ける状態を作る設計です。